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2018年冬の旅のテーマは アメリカの偉人のゆかりの地を巡る です。
ヘレン・ケラーの生家を訪れるきっかけになったのは長女が読んだ子ども向け伝記でした。長女はヘレンケラーに惹かれ、学校の偉人当てクイズでもヘレンケラーを選んだほどです。
1880年の6月にアメリカ・アラバマ州のタスカンビアという片田舎で生まれたヘレン・ケラーは、1歳半の時に謎の高熱に掛かり、聴力、視力、そして話す力を失ってしまいました。
その後、7歳のときについた家庭教師サリバン先生との二人三脚で話すことができるようになったヘレン・ケラーはその後、ラドクリフ・カレッジ(現在のハーバード大学)を卒業し、福祉活動、人種差別運動で全世界を回ります。
長女は10歳のときに伝記を読み、「耳が聞こえない」「目が見えない」「話せない」と言うハンディキャップを背負いながらも、世界で最も影響力のある女性となったヘレン・ケラーに大きな衝撃を受けました。小学校での伝記をもとにした授業の「有名人になりきり私は誰か」を当てるクイズでもヘレン・ケラーに仮装したくらいです。
生家が今もアラバマ州に保存・公開されていることが分かり、いつか行きたいと思っていた旅がついに実現しました。
途中、いくつかの場所に寄り道しながら、ニュージャージから車で計20時間掛けて行きました。
アトランタからアラバマ州に近くにつれ、車から見える景色がどんどん殺風景になっていきます。
高速道路なのか一般道なのか分からない道をひたすら進みます。
周りの車はほとんどがピックアップトラック。アメリカ南部の姿がここにあります。
ヘレン・ケラーの生家はそんな片田舎の中にポツンと存在します。この家はアイビー・グリーンと呼ばれています。
訪問した当日は軽い雨でした。
家に入る前に家の庭を子どもたちと探索します。
彼女の作品を並べたショーケースにはテレビが置いてあり、そこでヘレン・ケラーの演説を見ることができます。
もともと話すことができなかったとは信じられないくらい聞き取りやすい英語です。
実際の声と姿を見ることができて感動で、嫌が応にもテンションが上がります。
生家に入ると、奥にあるカウンターでガイドツアーの申し込みをします。
ガイドツアーと言っても待ち時間はほとんどなく、スタッフの方が順番に数名の訪問者を集めて、ヘレンの生い立ちや各部屋の説明をしていってくれます。
一階にあるのはリビングルームやダイニングルーム。ヘレンケラーの読んだ本や映画にもなった「奇跡の人」のポスターもあります。
二階にはヘレンとサリバン先生の二人の部屋と、ヘレンのお兄さんの部屋があります。
外に出ると、右手にはヘレンが言葉を覚え始めるきっかけとなった井戸があります。
サリバン先生はこの井戸で、ヘレンの手に水を注ぎながら「w-a-t-e-r」と指で何度も綴ります。
突如としてヘレンは言葉と物を結びつけ、全ての物に名前があることに気づきました。
サリバン先生とヘレンがよく一緒に時間を過ごした離れも横にあります。
家にいるとヘレンが母親に甘えてしまうため、二人でこの離れによく来ていました。
サリバン先生はヘレンに遠くに来ていると思わせるために、わざわざ車に乗り、遠くまで行ってから戻って来ていたそうです。
庭には別の離れもあり、ここに住み込みの料理人の寝室と厨房があります。
料理人もいたくらいなので裕福な家庭だったのでしょう。その点で彼女はラッキーでした。
それでもやはり大きなハンデを持ちながらもハンデを克服し、世界を代表する女性になったヘレン・ケラーへの尊敬の念が強くなりました。
子どもたちにとっても、伝記で読んだヘレン・ケラーの生家を訪問し、実際に井戸を見ることができたことは最高の教育となりました。
ヘレンケラーの生家の情報 / Helen Keller Birth Place
300 N Commons St W, Tuscumbia, AL 35674
http://helenkellerbirthplace.org/
営業時間 8:30AM – 4:00PM (最終ツアーは3:45PM開始)
定休日 日曜日、祝日、12/24, 25, 26, 1/1
入館料 大人 $6.00、シニア $5.00、子ども $3.00
・アトランタ(ジョージア州)から車で約4時間、モントゴメリー(アラバマ州)から約3時間半、メンフィス(テネシー州)から約2時間半の何もない辺鄙な街にあります。 日本から場合は、アクセスはそれほど良くありませんので、アメリカ主要都市であるアトランタの観光を兼ねて行くのが良いと思います。
・タスカンビアの街にはモーテル以外に特にホテルも無いため、隣町のフローレンスを拠点にするのが便利です。
子どもがヘレン・ケラーについて興味を持つきっかけになった本(伝記)
もう少し詳しい本(伝記)
11歳の長女は上記の本に加えて、こちらのより詳しく書かれた本もよく読んでいます。この本を読んで行ったのです、学びも、感じ方、捉え方が1000倍、膨らみました。子どもたちの意識も変わります。
子ども向けの伝記はほとんど全て持っています。 伝記がきっかけで子どもたちがたくさんの偉人に興味を持ちました。 そのゆかりの地にも子どもたちと一緒に訪問し、子どもたちにとっても忘れない経験となっています。
ちなみに、伝記はこの全集を購入し、そのあと、持っていないものを買い足しました。
(この伝記NEXTシリーズ以前は絵が古臭く、昭和の感じがしていましたが、NEXTは絵も現代の子ども向けで、子どもたちはこちらを好んで読んでいます)
やっと行きたかったヘレン・ケラーの生家に行けて、子どもも大満足でした。是非とも皆さんも訪問してみてください。
“偉人を巡る旅” – 子どもたちの教育になるし、なんせ楽しいのでオススメです。
以上、Yoshi @yoshi_kotchでした。